ネット詐欺に遭うーセブンイレブンに一部は救われたが・・

一9月18日、ネット詐欺で20万円の被害に遭いかけた。その顛末を記します。
 ❶18日昼過ぎ、パソコンを開いて、何年か前から時々立ち寄るサイトにアクセスすると「このパソコンはトロイの木馬に侵入されました」との表示。「すぐにWindows のサポートデスクに電話してください。シャットダウンは絶対にしてはいけない」と書かれている。電話番号は050ー5539-9371。

 ❷ちょっと考えた末、12時46分、050ーに電話。女性が出て、「PCスタート画面右下検索ウインド、あるサイトのURLを打ち込むよう指示された。あとで考えると、それは遠隔操作アプリ「Ultra Vewer」だった。

 ❸女性から言われるまま、「Ultra Vewer」のアプリをダウンロード。女性は私のコンピュータにアクセスし、遠隔操作し始める。画面を△のポイントが自在に動き回る。
 
 ❹女性は「あなたがネットバンキング(以下NBと略)している銀行はどことどこですか。これからハッカーに侵入させないようにします」。私は言われるままM信託銀行、S銀行、A銀行の名を挙げる。

 ❺女性「まずM銀行のサイトを開いてください」。私、言われるままM銀行NBにログイン。この時点で会員番号、第1パスワード、口座残高んどが女性に把握されたと、あとで認識。ついでS銀、A銀も同じプロセス。

 ❻この間、「絶対に画面をロックしたり、PCをシャットダウンしてはいけません」の表示と録音の声かけが続く。遠隔操作がつづいたので、沢山の履歴と個人情報が盗まれたと思わざるをえない。

 ❼女性との電話交信から20分ほど経ち「あなたのコンピューターを一時ロックして、ハッカーの侵入を一時的にストップさせました。この費用は2000円です。その手続きは別のマイク・ミューラー(たしかZOOMの機械音声の人名と同じ)と話してください。いったんこの電話を切って、もう一度、この番号(050ー5539-9371)に掛けてください。でもコンピューターはこのまま繋いでおいてください」

 ❽050に掛け直すと、男(マイクか)出る。「S銀行のNBにアクセスして、この口座(三井住友銀牛久支店普通口座、日本人のカタカナ名義)にまず500円を振り込み、次に1500円を振り込んでください」。

 ❾しばらくして、マイク「M銀行に送金できません」「011-835で始まるS銀行の登録電話番号は?」。私「それはずっと以前に使っていた固定電話の番号。その後変えたので番号は忘れた」。マイク「それではS銀行に行って、登録番号を変えてください」。私「ここは札幌から150キロ離れている。すぐに行けるわけない。2000円をそちらに送金する手段なら、ほかにいくらでもある」。マイク「ネットバンキングでなければだめです。」

 ❿マイク「上司と相談する。電話切らず、コンピュータ画面もそのままに」
ジャック・ウィリアムズ.jpg▲マイクが「上司のジャック」と言って画面にアップした写真。ネットでジャック・ウイリアムスを検索すると実在の人物で同じ写真があった
 ⓫別の男。日本語はマイクよりヘタ。「20万円、ネットバンキングで入金してくれたら、18万円を返金する。2万円で、パソコンを修理する。これから将来のあなたのパソコン、大丈夫」。 私「えっ、20万円?、18万円?2万円返金?。何ですかそれ。さっきの人は2000円と言ってたじゃないか。話が全然違う。応じられない」と抗弁。

 ⓬再びマイク登場「NBがうまくいかないから、近くのコンビニに行って10万円のアップルカード2枚を買ってください。買ってきて封筒の中のID番号をこの電話で言ってもらえば、それでOKです。そのあと、あなたの口座に19万8000円を振り込みます」。私「どうも信用できない」
IMG_7187.jpg▲画面に映し出されたニセ”マイクロソフト”からの入金指示書

⓭PC画面に、遠隔操作で入手したとみられる、ネットバンキングのID、パスワードなどがズラッと並んだリストを映し出す。「これはみなハッカーに知られてしまったんですよ。あなたのお金、みな盗まれますよ。パソコンを完全に修理するのに2000円は安いですよ」と畳みかける。ここで、「アップルカードやむなし」の気持ちになってしまった。わたし「じゃあ、セブンイレブンでアップルカード買ってくる」。マイク「その間、電話とパソコンはつないだままにしてください」。わたし「携帯つなぎっぱなしじゃあ、電話代がかさむ」。マイク「何分かかりますか」。わたし「5分」。マイク「じゃあ、切って、帰ってきたら電話掛けてください。パソコンはつないだままで」

⓮私は自転車でコンビニへ。その間、PCつなぎっぱなしなので、情報がどんどん盗まれたことになる。
⓯自転車で2分とかからないセブンイレブンのATM20万円を出金。「Aーーー」の名札を付けた店員さんに「アップルカードはどこにありますか」。Aさん「アップルカード?何に使うんですか」私、ニセ”サポートデスク”とのやりとりを手短に説明。Aさん「いくらのアップルカードですか」。私「10万円のを2枚」、Aさん「それ、詐欺ですよ。20万円というのも同じ。引っかかった人が何人もいます。コンピューターにウイルスが入ったというのはうそ。だまして情報を抜き取る手口ですよ」

⓰ここで私冷静に戻る。Aさんにお礼を言って帰宅。パソコンをシャットダウンする。電話はもう掛けなかった。

⓱セブンイレブンA店員の言葉がなければ、20万円をだまし取られていた。

⓲Googleで「遠隔操作で詐欺」を検索。同じ手口が横行していることを改めて知る。そのサイトによると、「マイクロソフト社は、ユーザーにサポートデスクに電話番号を画面に映して、掛けて来いということは絶対にない」とあった。

<反省と現在の状況>

 大事な個人情報のリストがコンピューター画面に映し出された時、「これはたいへんなことになった」と冷静さを失った。なんのことはない。遠隔操作を使ってたったいま盗んだ奴が、「ほかのハッカーにすでに盗まれている」と言っているだけだった。遠隔操作は、以前、ITに詳しい友人に頼んで、自分のPCに入ってもらい、修理してもらったことがあったので、善意の者が使うものと信じてしまっていた。悪用できることに慣れていなかった。
個人情報が丸裸になった状態が続く。パスワードをすべて変更したが、間に合ったかどうかわからない。早速、翌日被害がわかった。

 18日当日は、セブイレブンの店員さんの機転で20万円の被害は防げたと安堵したが、19日深夜(日本時間)に海外で8万円のクレジットカード使用があった、本人の使用かどうか、という問い合わせが20日にショートメッセージであった。やっぱりやられたか。いま(21日朝)そのカードのセキュリティーデスクに電話。善後策の相談に入りました。



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