西山太吉氏逝く
沖縄返還秘密協定の存在をスクープした元毎日新聞記者の西山太吉さんが逝去された。91歳。この問題が浮上した1972年4月、ぼくは新聞社に入社したばかりで、稚内支局で生活をスタートさせることをまだ知らない段階。札幌本社で新人記者研修を受けていた。スクープの結果、国家機密漏洩の罪にすり替えられ、逮捕されたことを知り、衝撃を受けた記憶がいまも生々しい。
下に今朝の毎日新聞をコピーした。

定期購読している北海道新聞もだいたいおなじような切り口。電子版購読している日経に至っては見出しなしの1段べた記事。
国民を欺く返還協定密約の責任問題を、下世話な「外務省事務官と情を通じて」の秘密漏洩問題にすり替えた政府。その策略に乗って追及の手を緩めた大手メディア総体の誤り。その反省を今日に継承できなかったことが、新聞の死亡記事の扱いが如実に示している。毎日の記事の末尾に、「晩年は情報公開制度の確立を求める執筆、講演活動に励んだ」とある。持続する志。
ぼく自身、その後の記者としての足取りを振り返り、西山記者のジャーナリスト魂を自分のものにしきれなかったことが慙愧に堪えない。ただただ合掌するのみ。
下に今朝の毎日新聞をコピーした。

定期購読している北海道新聞もだいたいおなじような切り口。電子版購読している日経に至っては見出しなしの1段べた記事。
国民を欺く返還協定密約の責任問題を、下世話な「外務省事務官と情を通じて」の秘密漏洩問題にすり替えた政府。その策略に乗って追及の手を緩めた大手メディア総体の誤り。その反省を今日に継承できなかったことが、新聞の死亡記事の扱いが如実に示している。毎日の記事の末尾に、「晩年は情報公開制度の確立を求める執筆、講演活動に励んだ」とある。持続する志。
ぼく自身、その後の記者としての足取りを振り返り、西山記者のジャーナリスト魂を自分のものにしきれなかったことが慙愧に堪えない。ただただ合掌するのみ。
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